行政書士レイ国際法務事務所

定款の絶対的記載事項「目的」

14/03/06

こんにちは。行政書士の東麻未(ひがしあさみ)です。

会社設立に必要な定款。2/28のブログ「商号の選び方」に続き、本日は「目的」について。

会社は、原則として自由に営利目的の事業を行うことができます。定款に記載する会社の目的も、自由に定めることができます。とはいえ、あまりにも抽象的すぎる目的の場合、実際に何の事業活動を行っている会社なのか不明なため、会社の信用性の観点からは好ましくありません。また、法令の規制を受けるものもあります。
会社の目的のポイントは、「適法性」、「営利性」、「明確性」です。

1. 適法性
目的には、法令の規定によって制約を受けるものがあります。例えば、法律で一定の有資格者に限って特定の業務を行うことができるとしている場合です。行政書士の業務である「諸官庁に提出する書類作成代行業務」もこれにあたります。これは行政書士の業務であり、会社の目的とすることはできません。

2. 営利性
営利性を有しない事業を目的とすることは、株式会社が営利法人であることの性格に反し許されません。営利性を有していれば、公益性が高い事業でも会社の目的とすることはできます。たとえば、病院の経営は公益性が高いですが、営利性を有していますので、株式会社の目的とすることはできます。しかし、「社会福祉への出費並びに永勤退職従業員の扶助」というのは、営利性の認められないことが一見して明瞭なので、目的とすることはできません。

3. 明確性
目的で使用された語句の意味、目的全体の意味が明らかでないといけません。日本語として意味の通じない目的を定款に記載しても、意思表示としての明確性を欠き、法的効力を有しないので、登記することができません。

以上は、登記するために気をつけることです。これ以外にも、登記はできるけれど、気をつけるべきことがあります。

i. 許認可業種
許認可、免許が必要な業種を行おうとする場合、申請の際に、定款に目的としての事業が記載されていることを求められることがあります。例えば、中古品の売買をするので古物商営業許可を取得しようとした時、定款の目的に「古物商営業」や、「○○の売買」等の記載がないと、許可取得の際に、目的変更登記を求められ、登録免許税等の費用と時間がかかってしまいます。許認可業種を行う予定がある場合は、当該目的で許認可を受けることができるか確認した上で、最初から目的に入れておいた方がよいです。これに関しては、ぜひ許認可申請を扱う行政書士にご相談ください。

ii. 融資を受ける場合
銀行など金融機関から融資を受ける際に事業計画書を提出しますが、その事業については定款に記載されていなければならないため、具体的に目的として記載しておくことが必要です。